看板はたくさんの方の目に触れるものです。
特に屋外の看板はお客様が入店の判断をする重要な役割も担っています。
皆様に焦らず納得できる看板を取り付けていただくために、基本的な看板の種類をご紹介します。
普段身近にある看板ですが、その種類や役割についてはあまりなじみがない方が多いと思います。
お客様が初めに見る屋外に設置する壁面看板や入り口付近の看板の種類や参考価格をまとめました。
店舗や施設の”顔”となる入り口。お店の雰囲気やこだわりを表現する重要な部分です。
壁面や入り口上部に店名や屋号取り扱い商品などを表示する看板を付けることが多く、この部分につける看板を一般的に ”ファサード看板” と言います。
”ファサード看板” にはそこにお店があることや入り口をお客様に伝え、招き入れるという役割があります。
そんな”ファサード看板”にもいろいろなタイプがあります。
1.パネルサイン
入り口上部の壁面スペースに大きく取り付けるパネルサイン。
比較的リーズナブルな一枚のパネルを付けるタイプ、看板の枠を付けたしっかりとしたタイプのものがあり、サイズやデザイン、取付場所の状況によって製作方法や価格が変わります。
夜暗くなってからも営業する飲食店などは、壁面看板にスポットライト照明をつけると、視認性がアップし雰囲気もよくなりおすすめです。
一枚のパネルを付けるタイプ
一枚のパネルを付けるタイプのパネルサインは薄いベース板に看板用のフルカラー印刷やカッティングシート文字などで店名や屋号を貼り付けます。
ベース板は厚さ3mmのアルミ複合板を使用することが多く、壁面にビスで取り付けます。アルミ複合板とは薄いアルミで発泡樹脂素材をサンドイッチした軽量で安価な板です。木の板などに比べ表面の凸凹がなくなめらかで扱いやすい一般的な看板素材です。
価格もリーズナブルで、W1800mm×H600mmの看板で15,000円〜程度です。(デザイン費、取付費、諸経費等は別途)
看板の枠を付けたタイプ
パネルサインに厚みを出して存在感や高級感をアップさせる場合はパネルだけではなく看板枠や化粧フレームを付けて額縁のようにします。厚みを出す場合は軽量でサビにくいアルミで枠を作ることが多く、30mm程度になります。また、横に長くパネルが分割になるような大きなサイズの看板でも壁面にそのまま取り付ける場合よりパネルとパネルのつなぎ目が目立たなくなり仕上がりがきれいになるという利点もあります。
2.内照式看板
看板の中にLEDや蛍光管を入れたもので、表示面が明るく発光します。看板の明かりがついていると「営業中」であるというサインにもなります。夜間も営業するお店だけに限らず、多くの業種で利用されている看板です。
蛍光管タイプは初期費用はLEDよりも少々安価ですが、蛍光管が1本切れるとその部分が暗くなり、見栄えが悪いので、切れるたびに交換をしなければなりません。
最近はLED仕様の内照式看板にすることがほとんどです。蛍光管タイプにくらべ、LEDのほうが省エネ効果もあり、看板の厚みも薄くなりスッキリとした印象になります。
3.切文字・立体文字
「外観の雰囲気にあった看板を付けたい」「おしゃれな看板にしたい」という方におおすすめの切文字・立体文字看板。
美容院やカフェ、飲食店やアパレルショップで良く目にするファサード看板です。
四角い看板らしい看板ではなく、屋号やロゴだけを立体的に表現することで建物の雰囲気にあった看板になります。
切文字
切文字は薄い板を切り抜いて作られた看板です。
アルミ複合板やアクリル板、ステンレスなど金属のタイプがあります。
切り抜かれた文字を直接壁面に取り付ける方法が一般的です。サイズや取り付ける場所によってはスペーサーを背面につけて、壁面から少し飛び出したように見える取り付け方もあります。
価格は素材やサイズ文字数によって数万円~数十万円まで大きく変わります。
立体文字
立体文字はカルプ文字や、高級感のあるステンレス文字、またLEDを使って光らせる表面発光タイプやバックライトタイプなど様々な種類があります。
比較的リーズナブルなのはカルプ文字です。カルプとはソフトボードと呼ばれるスポンジ状の樹脂をアクリルや塩化ビニール・アルミ複合板などで挟んで厚みを持たせた素材です。耐水性があり、屋外での使用にも使え、耐衝撃性にも優れています。
厚みの割には軽く、設置しやすいのでよく使われる素材です。
立体文字の価格は素材や文字数、文字の形などにより数万〜数十万円まで大きく変わります。
4.袖看板
ファサード部分によく取り付ける看板として袖看板(突出し看板)があります。
ファサード看板は店舗の入り口付近に平行に取り付けることが多いのに対し、袖看板は垂直に取り付けられます。
そのため少し離れたところから、お店の存在を知らせることができます。
袖看板は遠くからの視線を意識してなるべくシンプルに、薬局なら「薬」、飲食店なら「パスタ」「ラーメン」などの業種がわかる表示を入れると看板を見る人の目印になり有効です。
袖看板も大きさや素材・取り付け場所により価格が大きく変わります。
5.スタンド看板
お店の前によく置いてあるのがスタンド看板です。
オープンを知らせたり、メニューやおすすめ商品など必要な時に内容を変更できます。
お手頃な価格で黒板タイプやアルミフレームを使ったもの、木目調のものなどたくさん種類があるので、お店の雰囲気にあわせたり、目立つもの、表示の取り替えやすさなど、お好みのものを選ぶことができます。
LEDで表面がきれいに発光するタイプもあり夜間も効果的に掲示できます。
6.ガラスサイン
入り口の間口が広く、ガラス窓がある店舗などにおすすめなのがガラスサインです。
お店のロゴマークやイメージカラーで装飾したり、営業時間や定休日のアナウンスをすることができます。また、店内が丸見えだとお客様の居心地が悪くなることがあります。そんな時は、ガラス面の下半分を光を通しながらも目隠しできる曇りガラス調のシートを貼ることが一般的です。店内のお客様の居心地の良さを確保しながら、外のお客様も中の様子や込み具合などが何となくわかり入店の判断がしやすいといった効果が期待できます。
今回は新しくお店をオープンする時に忘れがちだけど欠かせない看板の、基本的な種類と大まかな参考価格、おすすめ理由などをご紹介いたしました。
看板はオープンしてからはもちろん、オープン前の告知の効果もあるので、余裕をもって取付作業をしておきたいですね。
スタンド看板はご自身で設置もできますが、メインの看板となるファサード看板や袖看板・ガラスサインなどは施工業者による設置作業や、場合によっては道路使用許可申請などのお手続きが必要になることがありますので、お早めにご相談ください。